次世代を担う若手研究者育成

法人化後の10年間で25人の教員定員が削減され、学位を取得した学生が大学に残って研究を継続するためのポストを得ることが年々困難になっています。本研究科では、6人分の特任助教のポストを設けて補ってきていますが、まだまだ不十分です。若手教員ポストの減少に加え、経済的な理由も一因となって、大学院博士課程に進学する学生も減ってきています。国からの予算配分が漸減していく中、優秀な学生に対する奨学制度の整備など、次世代を担う若手研究者の育成のための財政的基盤が必要です。

本研究科では、創立125周年記念事業で創設された農学国際交流基金によって国際シンポジウムの開催を支援し、若手研究者が先端的な研究者と交流する機会を増やす取り組みを行ってきました。今後は、さらに海外研修を経済的に支援することなどによって、若手教員の研究活動支援を強化し、次世代の農学研究新展開を担う人材を育成していきたいと考えます。