2007年度の五月祭にセルフビルドで作製したThe NAVE( 正面からみたところ)

石油を中心とする化石資源の先行きが不透明さを増す一方、化石資源を大量消費する現代文明は地球環境に過大な負荷を与えています。50億を越す人類が文化的・健康的な生活を次世代に伝えていくためには、太陽エネルギーによる大気中の二酸化炭素の固定化物である生物資源を合理的かつ有効に利用しなければなりません。

生物材料科学専攻では生物資源を材料として捉え、そのマクロからミクロに至る構造解析、性状の分析、生物生産のメカニズムの解明等とともに、21世紀におけるリサイクル性・再生産性を考慮した新素材の設計と利用の科学研究・開発研究と、そのための人材養成を行なっています。具体的には、住宅、建築、楽器、紙・パルプ、接着剤、粘着剤、有機系機能性材料、酵素、生理活性物質等幅広い対象分野があり、工学的、生物学的、化学的手法を用いて木材、草本植物、海洋植物等の生物材料の研究に取り組んでいます。

(写真:2007年度の五月祭にセルフビルドで作製したThe NAVE( 正面からみたところ))

専攻の目的

生物材料科学専攻は、持続的に安定した環境共生社会を構築するため、植物資源を中心としたバイオマスから有用物質に変換するプロセス技術、およびそれらの効率的生産を展開するための基礎科学および応用技術を追求することを目的とする。バイオテクノロジー(生物工学)、グリーンケミストリー(環境に優しい応用化学)、マテリアルエンジニアリング(材料工学)を組み合わせて教育・研究を進める。社会人修士課程「木造建築コース」では、専門家の養成を目的として教育を行う。

講座と専攻分野(研究室)

各講座の内容、研究室の紹介については、生物材料科学専攻のホームページをご覧ください。

講座 専攻分野(研究室)
材料・住科学講座 木材物理学木質材料学製紙科学
バイオマス化学講座 森林化学木材化学高分子材料学
生物素材科学講座 生物素材科学
磯貝特別研究室 セルロース化学
協力講座 環境材料設計学
(アジア生物資源環境研究センター)