麹菌 Aspergillus oryzae

醤油酵母 Zygosaccharromyces rouxii

醤油乳酸菌 Tetragenococcus halophilus

農学生命科学研究科は、2016年10月1日、キッコーマン株式会社の寄附により醸造微生物学講座を開設します。
本寄付講座では、日本の伝統的な醸造・発酵に不可欠な醸造微生物に関する基礎研究を行い、技術力の向上と研究成果の社会還元、次世代を担う研究者の育成に貢献することを目的としています。

1.寄付講座の概要:
講座名称: 「醸造微生物学」寄付講座(英文名:Brewing Microbiology)
設置期間: 2016年10月1日から2021年9月30日までの5年間
寄附者  : キッコーマン株式会社
講座教員: 丸山潤一特任准教授  片山琢也特任助教

2.背景と期待される成果:
日本の伝統的な醸造・発酵産業は、醤油・味噌・日本酒などの製造によって和食の味を支える重要な役割を担ってきました。和食は2013年12月にユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、これを機に日本の伝統的な醸造・発酵への関心は国内外で高まっています。また一方で、近年の生命科学の劇的な発展に伴い、醸造・発酵のプロセスを科学的に理解し活用することが可能になってきました。
このような状況のもと、醸造・発酵研究の長い歴史をもつ東京大学大学院農学生命科学研究科に、醤油の主要メーカーであるキッコーマン株式会社の寄附によって、醸造微生物学講座が開設されることになりました。
本寄付講座では、日本で古くより醸造・発酵に活用されてきた麹菌や酵母、乳酸菌などの微生物について、最新の分子生物学的手法を駆使して研究することにより、それぞれの醸造に適した性質を分子・細胞レベルで解明します。醸造・発酵技術の向上・革新、醸造微生物の新たな産業利用の可能性をもたらす基礎研究を展開し、同時に当分野を担う研究者を育成する研究拠点としての役割を果たすことを目指します。

3.問い合わせ先:
丸山潤一(東京大学大学院農学生命科学研究科 醸造微生物学寄付講座 特任准教授)
(※9月30日までは同研究科 微生物学研究室 助教)
Tel: 03-5841-5164
E-mail:amarujun@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp