東京大学 大学院 農学生命科学研究科・農学部 広報誌『弥生』Vol.76 (Spring 2023)
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大だい麓ろく山さんハイキング登山会Spring202311発行日 令和5年3月31日 企画編集:東京大学 大学院農学生命科学研究科広報室(髙橋伸一郎・■口洋平・永田宏次・福田良一・関澤信一・秋山拓也・濱本昌一郎・井出留美・白石英司・村上淳一・岸俊輔・和田麻沙)〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 TEL:03-5841-8179 FAX:03-5841-5028 E-mail:koho.a@gs.mail.u-tokyo.ac.jp  デザイン:梅田敏典デザイン事務所 表紙撮影:中島剛 撮影場所: 附属生態調和農学機構 取材編集:米谷紳之介2022年9月13日に、北海道演習林で「大麓山ハイキング登山会」が開催されました。過去2年はコロナの影響で中止となってしまった人気企画には定員いっぱいの16名が参加しました。秋晴れの中、参加者は標高1,100mのスタート地点から歩き始め、すでに紅葉が始まった高山植生、眼下に広がる麓郷や富良野の街並み、時折聞こえるナキウサギの声を楽しみながらのんびりと山頂を目指しました。山頂からの眺めは素晴らしく、普段は見慣れない十勝連峰の“裏の顔”や遠くまで見渡せる360度の景観を楽しむことができました。下山後には、北海道演習林が行っている直営生産の施業現場を見学していただきました。編集後記今回の弥生のテーマは「協働する」です。はじめに、郭先生に画像解析技術と農業が融合する姿を「Yayoi Highlight」にご寄稿いただきましたが、これに関連して表紙を飾った写真(鳥にみえる? 小さな物体は、じつは凧。)は皆さんのご想像通りドローンで撮影したものです。「農学最前線」では、八木先生に消費者が産地と協働することの大切さを、さらに海津先生にはロボットが農業と協働する姿についてご紹介いただきました。森林科学専攻の大学院生の方々にお話を伺った「ON THE CAMPUS」からは研究への熱意が伝わってきます。その熱量を保ったまま、卒業生にご登壇いただいております「IN THE SOCIETY」では桝太一先生からサイ2022年10月30日に富士癒しの森研究所(山梨県山中湖村)で森の文化祭が開催されました。このイベントは、研究所と癒しの森の会の共催で今年が2回目となります。森の中で開催する良さを活かしたプログラムや展示を考え、地域の皆さんの交流の場となるように準備をしました。紅葉の始まった秋晴れの森の中、オープンテラスでの演奏や森の立木を活かした作品展示、草木染ワークショップ、癒しの森のガイドツアー、チェンソーに関するワンポイント講座、焚き火焼き芋サービスと盛りだくさんの内容が行われました。参加者の皆さんは、演奏の合間に興味のあるプログラムに参加したり、焚き火を囲んでくつろいだりとそれぞれ森での時間を楽しんでいました。エンスコミュニケーションの在り方についてお話をいただくことができました。「Yayoi Café」では田無キャンパスに新設された研究実験棟について、米川先生からフィールド実験のために施された工夫を詳しくご紹介いただきました。「EVENTS REPORT」には森林と私たちの距離をグッと縮めてくれる行事が満載です。清水先生がご執筆の「Epiphaniesその瞬間」では、アグリバイオインフォマティクスの立ち上げに至る様子を垣間見ることができます。「弥生」をきっかけに新たな協働の芽が農学部内外のどこかで生まれることがあれば、と願いつつ、農学分野の多様で奥深い研究活動の一端をご紹介できればと思っております。 広報室員 秋山拓也SeptemberNovember秩父演習林では、ガイドツアー「しおじの会と東大秩父演習林を歩こう」を、2022年11月12日に開催しました。ガイドは秩父演習林のボランティア組織「しおじの会」から7名で対応し、13名の参加者を迎えにぎやかな観察会になりました。秩父市内のみならず、県南や東京都の参加者もいて、関心の高さがうかがえました。樹木園はちょうど紅葉の見ごろで、秋晴れの空の下でとても心地よい一日を過ごすことができました。園内を散策しながらカエデ類を中心に落ち葉を拾い集め、昼食後に標本づくりを行いました。自分自身で採集した落ち葉に名前を付けて標本にする作業は、参加者にとっては楽しみながら樹木の名前を覚える良い機会になったことと思います。OctoberNovember田無演習林では2022年11月27日に秋の休日公開を行い、地元西東京市の方を中心に紅葉の季節の森林を散策していただきました。2019年度以降久しぶりの事前申込不要の休日公開で、現在キャンパス工事中のため平日公開を実施していないこともあり、休日公開としては最も多い564名の方においでいただきました。受付は目が回る忙しさでしたが、ジュニアスタッフやオンキャンパスジョブの学生や、2022年度に初めて募集した田無演習林森林教育パートナーに応援してもらったためとても助かりました。今回は森林内の公開に加えて、10月から一般向けの部屋貸出(有料)を始めたセミナーハウス内部も公開しました。東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部Webサイトwww.a.u-tokyo.ac.jp秋のガイドツアー「しおじの会と東大秩父演習林を歩こう」森の文化祭秋の休日公開76

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