プロフィール

武内 ゆかり

武内 ゆかり

TAKEUCHI Yukari

専攻 応用動物科学専攻 Department of Animal Resource Sciences
研究室 獣医動物行動学研究室 Laboratory of Veterinary Ethology
職名 教授 / Professor

一般の方へ向けた研究紹介

ソロモンの指環を手に入れよう!

 獣医動物行動学研究室では「ソロモンの指環を手に入れよう!」という標語のもと、動物の“心”を理解することを目指しています。基礎研究や応用研究を積み重ね、動物行動のしくみと意味をより深く把握することが、動物の心を理解することに繋がると考えています。将来的には私たちが行なっている研究が、人間と動物がより良い関係を築くことに貢献することを願っています。現在、私が行なっている研究テーマは、以下のふたつです。
① 反芻動物におけるケミカルコミュニケーションに関する研究
反芻動物であるヤギや牛では、雄から放出されるフェロモンが雌の嗅覚を介して性腺機能を活性化する「雄効果」という現象が知られています。これまでに、ヤギの雄から放出されるフェロモンの主要成分が4-ethyloctanalであることを突き止めました。現在は、ヤギで使用した研究手法を援用しながら牛のフェロモン同定を目指しています。
② 犬の気質に関する行動遺伝学的研究
人間を含む多くの哺乳類では明瞭な個性が認められます。行動特性の個体差を論ずる場合に、その生得的基盤は一般に気質と定義されます。気質についてはまだ不明な点が多いのですが、その遺伝学的背景が明らかになれば行動の進化や発達に関する基礎研究にとって重要な知見となるだけでなく、人間の精神疾患やペットの問題行動に対する診断治療への応用、あるいは動物の個性に合わせた取り扱いや特殊な使役目的への適性の早期判定といった実践的局面においても研究成果の活用が期待されます。本研究テーマでは、犬をとりあげて攻撃性や不安といった様々な気質と遺伝的多型(DNA配列の個体差)との関連を調べています。

教育内容

自由な発想で研究推進!

 獣医動物行動学研究室は、動物生命システム科学専修(4年制)と獣医学専修(6年制)より学部学生を受け入れています。担当する実習の一部では、大型動物の録画映像や小型実験動物を提示して、自由な発想で様々な行動を解析してもらっています。学部学生の時期には、このような実習を経験しながら、論理的な思考能力を身につけてもらいたいと考えています。大学院(応用動物科学専攻)では、他大学からの大学院生も多く受け入れていますので、研究室内には多様な学生が存在して、自由に研究を楽しんでいます。学部学生も大学院生も、可能な限り、自身で研究テーマを選んでもらっています。こうした自由な雰囲気からか、卒業生の進路は、大学教員、公務員(農林水産省、文部科学省、警察庁、地方公務員など)、会社員(製薬会社や食品会社のほかにも、新聞社や出版社など)など多岐にわたっています。

共同研究や産学連携への展望

牛のフェロモンに興味ありませんか

 雌牛の性線機能を活性化する雄牛由来フェロモンを同定できた場合には、実用化という最終目標に向けて産学連携を希望しております。ただし実際には、適用対象動物(対象とする品種や年齢、対象とする卵巣疾患などを含む)、投与方法(投与濃度なども含む)、投与時期、投与期間などを検討するための応用研究が必要となりますので、それらに配慮する形で連携していただきたいと考えております。具体的な連携先としては、製剤化に精通している企業や応用研究に協力していただける大規模牧場を有する企業などが挙げられます。

研究概要ポスター(PDF)

キーワード

キーワード1  :  動物、行動、フェロモン、ケミカルコミュニケーション、牛、犬、気質遺伝的多型
キーワード2  :  食糧問題、伴侶動物医療