図1 イシガミドの生合成経路

KS-CLFであるIga11-Iga12複合体により、ヘキサノイルCoA(hexanoyl-CoA)がIga10 (ACP) 上のマロニル基 [ マロニルCoA(malonyl-CoA)由来 ]と縮合する。次にKRであるIga13が触媒する還元反応、DHであるIga16が触媒する脱水反応により二重結合が形成される。Iga11-Iga12複合体、Iga13、Iga16が触媒する縮合、還元、脱水の反応サイクルが繰り返されることで、イシガミドのポリエン骨格が伸長し、不飽和脂肪酸部位が生合成される。この不飽和脂肪酸の生合成経路が今回、試験管内反応により証明された。ポリエン骨格の伸長後、末端から2つ目の炭素に水酸基が導入され、さらにβ-アラニン(β-alanine)と縮合することで、イシガミド(ishigamide)が生合成される。