植物の細胞膜タンパク質の分解とリサイクリング過程を初めて明らかに

 東京大学生物生産工学研究センター植物機能工学部門の藤原徹助教授と高野順平学術振興会特別研究員のグループがシロイヌナズナのホウ素輸送体を例に、植物の細胞膜タンパク質の分解とリサイクリング過程を初めて明らかにしました。これは、ホウ素輸送体だけでなく、各種必須元素、糖、アミノ酸などの輸送体にも共通と考えられる蓄積制御機構を明らかにした最初の例です。
  ホウ素は動物や植物の必須元素ですが、ゴキブリ用のホウ酸団子に代表されるように、高濃度に存在すると毒性が生じます。植物は環境中のホウ素濃度の変化に応じて、ホウ素輸送体の合成、分解とリサイクリングによって適量のホウ素を取り込むように巧みに調節しています。今回の論文は、この調節のしくみを明らかにしたものです。

米国科学アカデミー紀要(8月23日号 102巻 34号)に掲載
Proceedings of National Academy of Science, USA
http://www.pnas.org/cgi/content/abstract/102/34/12276


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