植物細胞の遺伝子発現:硫黄欠乏によって発現誘導されるダイズ由来の遺伝子の発現を調べるために、そのプロモーターの下流にβ-グルクロニダーゼをレポーターとして連結した遺伝子をシロイヌナズナに導入した。硫黄欠乏処理すると(左側)、処理しないもの(右側)に比べ、 β-グルクロニダーゼ活性を示す青色が濃くなっているのが分かる。このように遺伝子発現制御系は異種の植物間で保存されていることが多い。

応用生命化学専攻は、100年の歴史を誇る農芸化学が発展的に解消して誕生した新しい専攻です。ここでは、生物の様々な生命現象とそれをささえる環境を化学的に解明することを目指し、その成果を人類と生物の共栄のために応用していくための研究・教育を行っています。

そのため、生化学、有機化学、動物学、植物学などの伝統的な基礎科学・技術に加えて、分子生物学の考え方、遺伝子工学、細胞工学、酵素工学等の手法を積極的に導入しています。21世紀を目前にした今、本専攻は世界的視野に立って標記の目的を達成すべく邁進しており、またそれによって生命化学の国際協力を実現すべく努力しています。

(写真:植物細胞の遺伝子発現:硫黄欠乏によって発現誘導されるダイズ由来の遺伝子の発現を調べるために、そのプロモーターの下流にβ-グルクロニダーゼをレポーターとして連結した遺伝子をシロイヌナズナに導入した。硫黄欠乏処理すると(左側)、処理しないもの(右側)に比べ、 β-グルクロニダーゼ活性を示す青色が濃くなっているのが分かる。このように遺伝子発現制御系は異種の植物間で保存されていることが多い。)

専攻の目的

応用生命化学専攻は、化学と生物学を基盤として、動物、植物などにおける生命現象の解明とともに、食糧や食品などの有用物質生産や人類の直面している環境問題などの解決を目指し、研究・教育を行っている。生命科学の最新の知識と高度な専門技術の習得によって、生命化学の発展、あるいは食糧や食品・環境問題などの解決に貢献し得る人材を養成する。

講座と専攻分野(研究室)

各講座の内容、研究室の紹介については、応用生命化学専攻のホームページをご覧ください。

講座 専攻分野(研究室)
生物機能化学講座 植物分子生理学生物機能開発化学
生物生産化学講座 生物有機化学有機化学生物制御化学植物栄養・肥料学土壌圏科学生物化学
食品科学講座 分析化学栄養化学食品生化学食糧化学食品生物構造学
寄付講座 食品機能学(東洋食品研究所)味覚サイエンス(日清食品)
食の健康科学(ニップン)寄付講座
社会連携講座 栄養・生命科学
協力講座 放射線植物生理学(附属アイソトープ農学教育研究施設)
免疫制御(附属食の安全研究センター)
兼担研究室 動物細胞制御学(応用動物科学専攻)