プロフィール

門田 幸二

門田 幸二

KADOTA Koji

専攻 アグリバイオインフォマティクス教育研究ユニット Agricultural Bioinformatics Research Unit
研究室 生命情報解析研究室 Laboratory of Bioinformatics
職名 准教授 / Associate Professor

一般の方へ向けた研究紹介

「違い」を見つけるプログラムで、多くの「違い」を見出す研究を支援する。

 生物を構成する全ての遺伝情報のことをゲノムといいます。その実体はDNAであり、4種類の塩基の並び(配列)の違いによって、生物種の違いが規定されています。また、ゲノムの中には、ヒトを含む哺乳類では数万個、乳酸菌などのバクテリアでも数千個の遺伝子とよばれる領域が存在します。ゲノム中の遺伝子の働き具合は、ヒト・組織・状態・細胞ごとに異なります。同じヒトでも体内の組織(器官)ごとに異なりますし、同じ組織でも癌と正常のような状態によっても異なります。  例えば筋ジストロフィーは、筋肉の機能維持に不可欠なタンパク質を作るための遺伝子であるジストロフィンに異常が生じた結果として起きる病気です。この遺伝子は、正常組織に比べて病態組織で働きが弱くなっている(これを発現量の低下と表現します)ことがわかっています。生命科学分野では、このような遺伝子の働き具合の「違い」を調べるトランスクリプトーム解析と呼ばれる研究が盛んに行われています。私たちは、このような「違い」を効率的に検出するための方法やソフトウェアの開発に取り組んでいます。これまでに私たちのプログラムを利用した多くの研究成果が論文発表されています。

教育内容

理論研究を優雅に行いつつ、日本全体の研究推進に貢献する。

 研究室としては、応用生命工学専攻の協力講座として2022年に生命情報解析研究室が発足しています。学部生が配属される枠はなく、大学院のみになります。自主性を尊重した研究室であり、ノートPCのみでマイペースな研究を行うことができます。理論系ですので、パソコンが得意、プログラミングが好き、統計が得意、数式を読解できるといったあたりに1つ以上のyesがあることが望ましいです。もちろん、本研究科には多様なバックグラウンドをもった学生が入学してきますので、各自のスキルや興味に応じた研究テーマを一緒に考えます。  遺伝子の発現を網羅的に調べる実験技術は20年以上前から存在し、継続的に発展しています。しかし今日でも、癌と正常といった条件間で発現に違いのある遺伝子を同定する取り組みの大枠は不変です。私たちはこれまで、このような「違い」をうまく検出するための方法論やGUIの開発、関連分野の教科書の出版、データ解析環境Rを利用してゲノムやトランスクリプトーム解析をコピペで行えるWeb教材の提供など多様な活動を行ってきました。今後も、各所から寄せられるニーズに応え、わからないヒトの気持ちに寄り添える人材の育成を目指します。

共同研究や産学連携への展望

バイオインフォの教育力とサポート力で、唯一無二の存在であり続ける。

 私が所属するアグリバイオインフォマティクス教育研究ユニットは、バイオインフォマティクスの教育を主なミッションとする本研究科の施設です。バイオインフォマティクスは、昨今流行りのバズワードともいえるデータサイエンスの生命科学特化版という位置づけになります。私はこれまで、企業の研究者も参加可能な大規模な講習会を数多く実施してきましたので、強みはリカレント教育の豊富な経験と実績です。 もちろん今日では、Qiitaなどに投稿・蓄積されてきた多くのデータ解析のノウハウをググることができますので、求められる教育内容も変わってきていると思います。実行ボタンを押すと結果が得られる時代だからこそ、学生時代に撃沈させられた数式だらけのアルゴリズムの理解にもう一度挑戦したい!というニーズが顕在化しつつあるのではないでしょうか?私たちが最近出版した教科書でもWeb資料で丁寧に数式の解説を行っていますので、それらも是非有効活用していだたければと思っています。 私はこれまで、データ解析の専門家が近くにいない研究者のよろず相談窓口としての役割も担ってきました。今後も裏方として、日本全体の研究推進に貢献しつづけます。

研究概要ポスター(PDF)

キーワード

キーワード1  :  バイオインフォマティクス、トランスクリプトーム、RNA-seq、統計、R、生命科学、データ解析
キーワード2  :  教育格差、教育問題、相談窓口、データ解析