プロフィール
専攻 |
水圏生物科学専攻
Department of Aquatic Bioscience
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研究室 |
水圏生物工学研究室
Laboratory of aquatic molecular biology and biotechnology
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職名 |
教授 / Professor |
一般の方へ向けた研究紹介
生命について把握したい
研究の対象は生命現象です。生命現象を扱うと言ってもその対象範囲はとても広大です。例えば、どのように生命は誕生し、進化したのか、意識とはなにかといった、とても根源的な研究対象から、何かの研究対象が、途中過程や機構ははっきりと分からないが、何らかの役に立ち結果としてうまくいっているので、それを上手に活用するというような、極めて実学的な研究など、様々な要素・観点の中から多岐に渡る研究が存在します。私はまず、地に足がついた研究として、生物の遺伝子・ゲノム情報を中心軸として、それから派生する各種の研究課題に取り組んでおります。対象は水圏生物を主としておりますが、ヒトや陸上植物も少し関わっております。そして、各生物の特徴やそれらが住む様々な環境について、遺伝子の観点からその特性を見出し、活用することを目指しております。例えば良い環境の指標となるDNA・RNAを見つけたり、良い魚介類や美しい真珠を作る遺伝子、さらには魚介類に含まれる毒を作る遺伝子を発見したり、海水を採ってどんな生き物がその辺にいるのか分かるようにしたり、それによって環境の評価を行うことが目標の1つです。一方、上記のような哲学的、根源的な命題についても取り組みたいと思っております。
教育内容
水圏生物のDNA・RNA・ペプチドが関わる様々な研究分野を開拓したい
私はゲノム解析に長く関わってきましたので、その分野のことに関して指導することができます。とはいってもこの分野は関連分野までを含めるととても広大であり、かつ進歩が早い分野です。そのため、日進月歩で新たな技術開発が進み、得られたデータを解析するための各種ツールの進歩をフォローすることや関連分野の最新の成果を深く渉猟して把握することは容易ではありません。それらはそれぞれの分野のより専門的な研究者に教えを乞いながら若手の研究者や学生諸君と共に学んでいます。また学生から教えてもらうことも多いです。それでもゲノム研究を長く行なってきたことによる一日の長により、何某かのことを指導できます。具体的な研究内容としては、ゲノム解析全般に有用な技術開発、魚介類を中心としたゲノム解析、遺伝子発現解析、集団ゲノム解析、エクソソーム解析、小分子RNA解析、サメ抗体医薬の作製、メタゲノム・環境DNA解析、シグナルペプチド、などです。またバイオインフォーマティクスにも力を入れております。研究室の多くの学生は自分で研究したい生物の研究を持ち込んで研究を進めています。具体的には鯨類、クラゲ、ヒラムシ、ウミウシ、水圏・海洋細菌・DNAなどの研究は学生の希望によって始まりました。当研究室で可能なことは積極的に支援しております。
共同研究や産学連携への展望
DNA・RNA・ペプチドが関わる応用研究
ゲノム解析やその関連分野で我々が行なっていることに基づき、いくつかの団体や企業との共同研究を行なっています。具体的には、遺伝子発現解析やゲノム多型解析と結果の解釈、有益な遺伝子の探索、有益な核酸やペプチドの探索やその活用、サメ抗体医薬の開発、魚介類の生殖技術の開発、などです。これらの取り組みのなかで我々が貢献できる部分を担当し、共同研究を推進しております。
研究概要ポスター(PDF)
関連リンク
キーワード
キーワード1 : ゲノム解析、小分子RNA、環境エクソソーム、魚類抗体、シグナルペプ
キーワード2 : 水圏環境、生命哲学