プロフィール

藤田 直己

藤田 直己

FUJITA Naoki

専攻 獣医学専攻 Department of Veterinary Medical Sciences
研究室 獣医外科学研究室 Laboratory of Veterinary Surgery
職名 助教 / Assistant Professor
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一般の方へ向けた研究紹介

動物における再生医療の開発 〜治せなかった病気を治す!〜

動物の再生医療開発を専門に研究をしています。再生医療とは、薬や手術だけでは治りにくい病気やけがに対して、「幹細胞」と呼ばれる細胞を使って損傷した組織を修復しようとする新しい医療の方法です。特に、「間葉系幹細胞(MSC)」と呼ばれる幹細胞に注目して、研究を行なっています。MSCは生体内に存在し、病気やけがの自然な修復をサポートしますが、体外で増殖させて損傷部に投与することで、脊髄損傷のような自然回復困難な病気の治療に役立つ可能性があります。また、骨や軟骨、筋肉などに分化する能力があり、失われた組織を再現できる可能性もあります。実際の研究では、MSCの特徴や組織修復に働く条件を詳しく調べたり、医工学の研究者と連携して、MSCから軟骨や骨を試験管内で再現する方法や、実際の移植法の開発や移植効果についての検討を進めており、一部の成果は実際の臨床例にも応用されています。これまで治せなかった病気が治せる病気になるよう、動物の再生医療の実現と普及に貢献したいと考えています。

教育内容

獣医療における再生医療の開発と実践

私は獣医再生医療学を専門に研究を進めています。なかでも、骨髄や脂肪組織に由来する間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cells; MSC)に注目しています。MSCは多分化能と免疫調整機能を併せ持ち、骨・軟骨・筋肉などの組織再生のみならず、神経疾患や脊髄損傷に対する治療応用も期待されています。実際の研究では、MSCの表現型解析や機能評価を行い、特定のマーカーによる細胞特性の同定や、炎症環境下における再生促進メカニズムを解明しています。また、医工学領域との連携により、軟骨・骨組織のin vitro再構築や、バイオマテリアルを利用した移植デバイスの開発を進めています。一部の疾患では、開発した再生医療を適用した臨床試験を実施しており、基礎研究から臨床応用までを一気通貫で検証できる体制を整えています。再生医療の発展は、ヒト医療にも共通する課題であり、私の研究は、動物医療における新しい治療選択肢の創出にとどまらず、ヒト医療との比較再生医学としての側面も持ち、One Healthの理念を実践するものです。獣医再生医療における基礎から臨床までの幅広い研究プロセスに参加し、次世代型治療を自らの手で切り拓く意欲のある学生を歓迎します。

共同研究や産学連携への展望

基礎から臨床へ、一気通貫で実現する獣医再生医療

私は、獣医再生医療を基盤に、幹細胞生物学・組織工学・移植医学を専門として研究を進めています。特に間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cells; MSC)に注目し、骨・軟骨再生、脊髄損傷修復、泌尿器再建、角膜疾患治療など、動物医療における難治性疾患を対象とした幅広いテーマに取り組んでいます。大きな強みは、基礎研究から臨床応用までを一貫して実施できる体制にあり、細胞の特性解析やin vitroでの組織再構築に加え、大学附属動物医療センターにおける臨床例を対象とした検証までシームレスに行える点です。さらに、犬や猫など大動物モデルを用いた検証は、人医療に向けた橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)としても位置付けれます。実際に、医工学研究者や材料科学分野と連携し、細胞シートやバイオマテリアルを応用した新規治療デバイスの開発も進めており、医療機器や創薬とも連携できることも特徴です。今後は、製薬企業、バイオベンチャー、医療機器メーカー、さらにはペット産業などとの共同研究を通じて、基礎成果を社会実装へと結び付けたいと考えています。獣医療における新しい治療法の確立は、動物だけでなく人の医療にも大きな波及効果をもたらすものであり、産学連携を通じて次世代型再生医療の創出を目指したいと考えています。

研究概要ポスター(PDF)

キーワード

キーワード1  :  間葉系幹細胞、獣医再生医療
キーワード2  :  再生医療、One Health