プロフィール
一般の方へ向けた研究紹介
昆虫の数は何で決まるか?
昆虫は地球上で最も反映している生物のグループで、これまでに百万種を越える種が記載されています。しばしば大発生をする種や、逆に絶滅が危惧される種もいます。私は昆虫の数がどのようにして決まるのかを個体群と群集、生態系生態学という異なるレベルで研究しています。これまでに、ブアアアオシャチホコという葉食性の蛾の個体群変動を調べ、天敵などの生物的要因と気象などの非生物的要因がどのように働いて周期変動に関係しているかを明らかにしました。また、キクイムシ類の群集構造に及ぼす人為の影響などを研究してきました。今後は、個体群や群集の動態の地理的変異パターンを地球規模で研究していきます。また、森林害虫である、マツノマダラカミキリや養菌性キクイムシの1種であるカシノナガキクイムシの防除に関する研究も行っています。とくに、今世紀になってから、養菌性キクイムシが媒介する樹木萎凋病が世界中で大きな問題となっている重要性が高い研究分野です。
教育内容
昆虫を中心とした生物間相互作用
これまでに、おもに森林昆虫を対象に、行動生態、個体群生態学や群集生態学に関する研究、生物間相互作用、防除に関する応用研究や、希少種の保護などに関する研究指導を行ってきました。東京大学に異動する前には理学部生物学科の生態学研究室に所属していたこともあり、森林昆虫に限らず、ホタル類(ゲンジボタル・ヘイメボタル・ヒメボタル)、アカミミガメやイシガメ、イワナの個体群生態に関する研究指導も行いました。ヤマビルの行動生態を研究した学生もいました。また、東南アジアを中心とする国外の研究者と長い期間共同研究を続けてきたので、海外に強いコネクションをもっています。現在でも、タイのカセサート大学の客員教授、国立台湾大学実験林の客員研究員を務めているほか、インドネシアのガジャマダ大学、マレーシアサバ大学、チェコ農学生命科学大学と共同研究を行っています。
共同研究や産学連携への展望
ネイチャーポジティブ:基礎から応用まで
最初の勤務先が農水省の研究所だったこともあり、基礎から応用まで、対象生物も幅広く研究経験を持つこと、幅広い視野からデータを俯瞰できる能力が自分の売りです。また、上記のとおり、国際経験も豊富です。ネイチャーポジティブに関する幅広い共同研究に興味があります。狭くは、希少種の保護やバビタットの復元、トラップや防除資材の開発や試験、天然物を利用した環境にやさしい防除技術の開発、農薬を使わない耕作的防除法の開発など技術開発、広くは、個体群動態や群集データの解析経験を活かしたデータマイニングやデータ解析・評価などの共同研究・学術指導が可能です。ただし、解析的アプローチが主で、システムモデルは不得手です。
研究概要ポスター(PDF)
関連リンク
キーワード
キーワード1 : 森林昆虫、個体群動態、群集動態、生物間相互作用、防除、希少種保護
キーワード2 : ネイチャーポジティブ、防除資材の開発、解析的アプローチ、データマイニング、多様性評価