日本では超高齢社会を迎え20年が経過しようとしています。その間、医療技術は進歩し続け、平均寿命は今も延び続けていますが、一方で「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」である健康寿命との差はなかなか縮まりません。健康寿命を延ばすこと、そして平均寿命との差を縮めることは、私たちの生活の質(quality of life, QOL)の向上や医療費の削減といった観点から、できるだけ早く解決したい課題のひとつです。
個人差はありますが、私たちの身体は健康と疾病の手前(未病)を行き来しています。健康寿命の延伸を考えるとき、疾病に至る前にこのバランスを調節することが重要であり、その調節には生活習慣、なかでも日常的な食事や運動等が寄与すると期待されます。私たちは、疾病の手前(未病)に身体の中で起こっていることを明らかにし、それを評価できる方法を見出すこと、未病に及ぼす食品の働き(機能性)を明らかにすることを目指して研究を行っています。食品の栄養・感覚・健康機能に関する基盤研究を実施しながら、健康維持に寄与する情報の取得、発信を行い、健康社会の発展に貢献できるよう取り組んでいきます。