プロフィール

川崎 賢太郎

川崎 賢太郎

KAWASAKI Kentaro

専攻 農業・資源経済学専攻 Department of Agricultural and Resource Economics
研究室 経済学研究室 Laboratory of Economics
職名 准教授 / Associate Professor

一般の方へ向けた研究紹介

神はデータに宿る

 私の専門は農業経済学です。これまで扱ってきたテーマは、生産(農地問題、品質、新技術の採択等)、環境(気候変動、有機農業、環境政策等)、貿易(貿易政策等)、開発(経済発展、肥料の不正問題等)など多岐に渡ります。しかし扱う分析手法は一貫しており、「数字」でメッセージを出すことを心がけています。
 農業経済学が扱う問題の多くは大同小異です。つまり大きな方向性に関しては意見が一致しやすいのですが、細部に関しては意見が一致しないことが多々あります。例えば、自給率を上げるための対策が必要だ、という大きな方向性で意見が一致しても、どういう対策を実施するか、という細部の議論になると、様々な意見が噴出するわけです。
 こうした時に重要となってくるのが、客観的に得られた証拠・エビデンスです。我々研究者に与えられた一つの使命は、こうしたエビデンスの基となる数字を一つ一つ重ねていくことだと考えています。「神は細部に宿る」とも言えるでしょう。具体的には、データの背後に隠された関係性を明らかにする計量経済学や機械学習、人々の行動を数学的に表現するシミュレーション分析などを使って研究を行っています。いわゆるデータサイエンティストのイメージに近いと言えるかもしれません。

教育内容

Hot Discussion and Cool Research

 上記の研究アプローチは、一見難しく聞こえるかもしれませんが、理系出身の皆さんであれば恐れることは全くありません。興味のある方は是非一度研究室のゼミを見学してみてください。主に理論分析を専門とする齋藤勝宏教授と、数量分析を専門とする私の二人で、指導を行っています。
 当研究室の特徴は、第一に自由であることです。研究テーマの設定は各学生が自由に行います(皆さんの興味に応じてテーマを提案することも可能です)。是非やりたい研究を追求してもらいたいと思います。
 第二の特徴は、ゼミが活気に満ちていることです。卒論生と大学院生は週に1回(2~3時間。大学院ゼミは英語)、ゼミに参加することになりますが、特に大学院のゼミは、他の研究室(場合によっては他大学)からも学生が参加する自慢のゼミです。発表者だけでなく、発表を聞く学生たちも良い発言をしようと切磋琢磨する、自由で活気ある雰囲気を感じてもらえることと思います。私は東京大学に着任する前に、農林水産省の研究所、アメリカの大学、ヨーロッパの国際機関でも研究をしてきました。どの場所でも研究発表が行われ、議論がなされていますが、それらと比べて言えるのは、当研究室のゼミは議論の「熱量」で決して劣っていない、ということです。世界レベルのゼミと言って良いでしょう。当ゼミで鍛えられた議論の力や仲間との絆は、卒業後どのようなキャリアに進んだとしてもきっと財産となることでしょう。
 その他、当研究室への配属を希望される方に向けては、以下のサイトでメッセージを公開していますので、ご覧ください。
ホームページ: https://researchmap.jp/Kentaro.KAWASAKI/

共同研究や産学連携への展望

お気軽にご相談ください

 企業が実施する各種データ解析業務に対する助言(機械学習を用いた分析業務のアドバイザーも現在実施中)や、テーマによっては共同研究も可能です。

研究概要ポスター(PDF)

キーワード

キーワード1  :  農業経済学、計量経済学、データサイエンス、ビッグデータ、機械学習、回帰分析
キーワード2  :  農業経済学全般