プロフィール

櫻井 武司

櫻井 武司

SAKURAI Takeshi

専攻 農業・資源経済学専攻 Department of Agricultural and Resource Economics
研究室 櫻井研究室 Sakurai's Laboratory
職名 教授 / Professor
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一般の方へ向けた研究紹介

発展途上国の現場で持続可能な食料システムの在り方を考える。

私はアフリカなど発展途上国の農業と貧困問題を経済学の視点から研究しています。特に、農村の暮らしを豊かにするために、どのような市場や制度を整えればよいのか、歴史と現在を比較しながら考えます。例えば、アジアで起きた「緑の革命」と呼ばれる収量アップの経験を、サブサハラ・アフリカの稲作にどう生かせるかを調べています。現地では農家への聞き取り調査や家計調査を行い、集めたデータを統計的に分析して、技術指導や灌漑投資が本当に農家の収入や生活の安定につながっているかを検証します。また、干ばつや価格変動といったリスクに対して、農家がどのように備え、回復する力(レジリアンス)を高められるかも重要なテーマです。農業と経済を結びつけて考えることで、教科書だけでは見えない、世界の食料問題と私たちの暮らしの関係を明らかにしたいと考えています。将来、国際協力や農業ビジネスに関心のある皆さんと一緒に、データと現場を行き来しながら、持続可能な食料システムの在り方を考えていきたいと思っています。

教育内容

意義のある仮説の立案とそれを厳密に検証する能力を身につける。

私はサブサハラ・アフリカや南アジアを中心とする開発途上地域の農業・貧困問題を農業経済学や開発経済学の手法を使って研究しています。これまで、農業生産性向上が経済成長と貧困削減にどのように結びつくのか、環境・資源管理、農業技術、市場制度に着目しながら分析してきました。
代表的なプロジェクトでは、アジアの「緑の革命」の経験と比較しつつ、アフリカ稲作の集約化を妨げる要因や集約化が農家所得や食料消費に与える影響を、長期パネルデータやランダム化比較試験を用いて検証しています。また、環境変動に対する農村のレジリアンスや、森林や灌漑などの地域資源管理、保健・衛生教育のフィールド実験など、現地調査に基づく様々な実証的研究にも取り組んでいます。
大学院では、学術論文の輪読や研究進捗の相互批判を通じて、また現地でのフィールドワークの経験にも基づいて、学術的に意義があり政策立案にも貢献するような仮説を立案する力を養います。さらに現地調査データの計量経済学的な分析により、仮説を厳密に検証する能力を身につけます。国際共著論文の作成を重視しており、海外研究者との共同研究に参加する機会もあります。

共同研究や産学連携への展望

科学的根拠に基づく事業評価や新規プロジェクトの設計を助けます。

私は食料・農業経済や経済政策、環境・資源管理を専門とし、主にサブサハラ・アフリカや南アジアを対象として研究しています。発展途上国のフードシステムの近代化と食品ロス削減、乳幼児の栄養改善と市場の役割、災害や環境変動に対する農村のレジリアンス、緑の革命や市場制度の発達などをテーマに、多数の競争的資金プロジェクトを推進してきました。
企業や法人との共同研究では、アフリカやアジアにおける農業・食品ビジネスの市場調査、契約栽培などの事業スキームや新技術導入のインパクト評価、卸売市場を含むサプライチェーンの効率化や食品ロス削減策の検証などで貢献できると考えています。家計や企業のミクロ・パネルデータを用いた計量分析により、事業効果を定量的に示し、投資判断やビジネスモデルの改善に資するエビデンスを提供いたします。
アフリカ農業や貧困削減に関する国際的な研究ネットワークも活用しつつ、SDGsやESGを重視する企業・団体の皆さまと、科学的根拠に基づく事業評価や新規プロジェクトの設計を共に進めていきたいと考えています。

研究概要ポスター(PDF)

キーワード

キーワード1  :  サブサハラ・アフリカ、南アジア、稲作、緑の革命、天水農業、技術普及、栄養改善、森林、灌漑、リスク、保険
キーワード2  :  貧困削減、気候変動、地域資源管理、食料安全保障、紛争