プロフィール
専攻 |
生圏システム学専攻
Department of Agricultural and Resource Economics
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研究室 |
保全生態学研究室
Laboratory of Conservation Ecology
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職名 |
准教授 / Professor |
一般の方へ向けた研究紹介
人と自然の「インターフェース」に関する研究
急激な人口増加に伴う都市化や農地拡大は、地球上の生物多様性や自然資源を脅かす主要因であり、こうした土地利用改変に伴う生態系の劣化は今後も加速度的に進むことが予想されています。そのため、都市や農地等の人為景観において生物多様性を効率的に保全・再生することができれば、地球規模の生態系保全に貢献できると考えられます。一方で、人為景観における生物多様性は、生態系サービスを通して、人の快適な生活や農業生産等にも貢献することが明らかになっています。そのため、こうした機能を上手に利用できる生態系の管理方法が提案できれば、生物多様性の保全と人の健康や安全を同時に達成できる「Win-Win」な生態系をつくれるかもしれません。
こうした観点から私は、都市や農地等の人為景観において生態系の制御・予測を可能とする手法を確立し、人間社会と環境保全の双方にとって望ましい生態系の設計の土台となる環境科学を展開することを今後の研究方針としています。そのために私は、従来のフィールド調査に加えて、環境ビッグデータを活用した大規模解析や社会科学的分析など幅広いアプローチを用いて、様々な角度から人為生態系の理解に迫りたいと考えています。
教育内容
専門性と学際的な視点を兼ねそろえた人材の育成
私が担当している学部講義「保全生態学」では、現在世界規模で深刻化している生物多様性の衰退が人間社会にもたらす影響やこの問題を解決するために必要な方法に関する最近の知見を紹介しています。生物多様性の保全は「生態学」だけで解決することはできず、社会学や経済学など異分野との融合が不可欠です。そのため私は、生態学に関する専門的な教育を行うだけではなく、その他の周辺領域も参照した学際的な教育を行うことを大切にしています。これにより、広い視点で環境問題を扱うことができる人材を輩出したいと考えています。私が指導した学生は、これまで官公庁や金融、メーカー等様々な分野で活躍しています。
共同研究や産学連携への展望
研究概要ポスター(PDF)
関連リンク
キーワード
キーワード1 : 生態学、生態系、生態系保全、生物多様性、都市緑化、農業生態系
キーワード2 : 生物多様性保全