プロフィール
専攻 |
附属アイソトープ農学教育研究施設
Isotope Facility for Agricultural Education and Research
|
研究室 |
放射線植物生理学研究室
Laboratory of Radio Plant Physiology
|
職名 |
教授 / Professor |
一般の方へ向けた研究紹介
放射線を利用した手法を用いることで農学的課題を解決します。
・現在、私たちの身の回りにはたくさんの食料があり、多種多様な農産物を得ることができています。しかし気候変動時代を迎え、世界の土壌の劣化はますます進んでいます。
・劣化の中でも土壌に塩(特にナトリウム)が溜まってしまう状況は最も深刻なものの一つです。植物にとっては毒でしかないナトリウムがあっても育つ作物を創出する必要があります。
・ナトリウムに限らず植物体内ではさまざまなミネラルや場合によっては原発事故由来の放射性セシウムなどが存在します。植物がこれらをどのように移動させているのか、放射線を使った手法で明らかにしようとしています。
・研究手法においては農学分野のみならず放射線科学も導入した世界でもここにしかない研究を展開しています。
教育内容
さまざまな体験・経験をしましょう!
駒場生へ
・座学でわかった気になるのは危険です。実際に実験をしたりフィールドにでて現地で活動することで、自分の体験となった時、理解度が増します。私たちの研究室では、学生にはさまざまな体験をしてほしいと思っています。それは研究でなくてもよいと思います。部活動をやるのであれば、中途半端ではなく全力でとことん徹底的にやってほしい、と思っています。
・多くの方と相談・連携ができる人材育成を目指します。それはコミュニケーション力があるというのとは違います。社会の課題解決には、現場やフィールドでも組織トップでもさまざまなレベルを超えた相互協力を進めていけるような人材が求められていると思います。対話がなくなるとどうなるのか、良い対話とはなにか、福島のフィールド学習ではその両面を肌で感じることができます。是非さまざまな体験をしてください。
・毎年1−2名の卒業生がいます。多くは大学院修士課程の後一般企業や官公庁に就職します。企業を含め研究者を選んだ学生は10人に1名ぐらいです。
大学院進学希望者へ
・当研究室では博士課程に進むか就職かに関わらず、院生大歓迎です。
・院生の構成は、およそ半分が学内から、半分が学外からです。
・東京大学としては女性比率が高いです。研究室の教員3人のうち2人が女性です。
・コロナ前はできるだけ修士の間に海外留学をおすすめしていました。希望者は留学できるよう受け入れ先の案内や準備を手伝うなどしていました。コロナ禍が終わってまた元の状況となることを切に望んでいます。
・研究のみならずさまざまな経験をしていただきたいと思っています。
共同研究や産学連携への展望
生命科学に放射性同位体を導入して新しい世界を拓きましょう!
私たちの研究室では、放射線や放射性物質を用いた実験手法を主として用いています。昨今放射性同位体を用いた研究は下火となっています。しかし、近年の分子生物学的手法や育種学的手法の発展に伴い、これと放射性同位体実験を組み合わせることで、全く新しい研究分野が拓けてきました。残念ながら放射性同位体を使用経験のある研究者が減少しており、その利点を充分伝えきれていないと考えています。当研究室では他大学や他研究機関はもちろん、企業とも連携した放射性同位体実験を展開しておりますので、放射性同位体実験を導入していない企業において興味がありましたら、是非お問い合わせいただければと思います。
研究概要ポスター(PDF)
関連リンク
キーワード
キーワード1 : 植物、放射線、放射性同位体、イメージング、ミネラル、可視化、福島、原発事故、放射能汚染、輸送体、環境科学
キーワード2 : 気候変動、食糧問題、土壌劣化、環境問題、放射能汚染