2008年 生物多様性条約COP8の会場にて

ザクリ・アブドゥル・ハミド(Zakri Abdul Hamid)教授と
(2008年 マレーシア首相前科学顧問/ 国連大学高等研究所 元所長 IPBES創設議長)

 生物多様性条約におけるポスト2020生物多様性枠組に関する指標の技術会合に、日本政府の推薦枠で香坂玲教授(森林科学専攻)が選出されました。同会合は、政府や国際機関の推薦を受け、生物多様性事務局より選定された専門家が参加します。アジア・太平洋地域からは、日本の香坂教授を含め、5名の専門家がインド、中国、インドネシア、パラオから選出されました。

 今回の技術会合は、生物多様条約の枠組のなかで、専門的な見地から政策決定者に助言・補佐をする科学技術助言補助機関会合(SBSTTA)の勧告を受け、開催され、ポスト2020生物多様性枠組のモニタリングに使用される指標に関する専門的レビュー等を行います。ポスト2020生物多様性枠組とは、2010年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で合意された愛知目標の後継目標を示します。

 2030年を目標年とするポスト2020生物多様性枠組は、今秋の中国の雲南省昆明市において開催される生物多様性条約第15回締約国会議において締約国により議論、採択される予定となっています。枠組では、公的な保護区と民間取組等と連携した自然環境保全(OECM)を含め、陸域・沿岸海洋域を統合的に2030年までに面積の30%を保護や保全のエリアにする国際目標が議論されています。セクターを横断したランドスケープ・アプローチなどの推進も議論されます。

【出典】

生物多様性条約事務局 専門家選出に関する通知 (2022531日)