当研究科応用生命化学専攻元教授(当研究科元研究科長)の長澤寛道名誉教授が日本学士院賞を受賞されました。日本学士院賞は明治43年に創設され100年以上の歴史を誇り、 学術上特に顕著な研究業績に対して与えられる賞であり、ノーベル賞受賞者が多数名を連ねる我が国で最も権威ある学術賞のひとつです。

<日本学士院賞 受賞理由>
研究題目:バイオミネラリゼーションの制御機構に関する生物有機化学的研究

 長澤寛道氏は、骨や貝殻など、生物が鉱物を作る反応であるバイオミネラリゼーションに関して石灰化反応を中心に研究を進めました。様々な生物の石灰化組織から多数の新規有機基質を世界に先駆けて同定し、それが石灰化に果たす役割を解明することによって、種を超えた石灰化反応に共通する機構とその全体像の解明に多大な貢献をしました。炭酸カルシウム結晶多形選択的結合活性を測定する方法を開発し、アコヤガイの真珠層を形成する微量のタンパク質(Pif)を発見、精製単離して構造とその機能を明らかにしました。真珠の光沢をもたらす真珠層の炭酸カルシウムアラゴナイト結晶形成の機構が解明されました。石灰化組織の有機基質を、その機能から、不溶性、多機能性、結晶成長制御、非晶質安定化の4種類に分類した生物間共通モデルを提案しました。このような実験に基づく生物における石灰化に関する普遍的モデルは、これまで提案されたことのない画期的なものであり、その意義は極めて大きいものとなっています。

日本学士院賞授賞の決定について:https://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2023/031301.html#006
日本学士院賞について:http://www.japan-acad.go.jp/japanese/activities/index.html
日本学士院:http://www.japan-acad.go.jp