2022年7月 ボンにおける前回のAHTEG専門家会合にて

2022年12月 カナダモントリオールにおけるCOP15の様子

2022年12月にカナダ・モントリオールにて開催された国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において、新たな生物多様性に関する世界目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、それを運用するためのアドホック技術専門家会合(AHTEG:Ad Hoc Technical Expert Group)に、日本政府の推薦枠で香坂玲教授(森林科学専攻)において、前回から継続して選出されました。

ATHEGは、政府や国際機関の推薦を受け、生物多様性事務局より選定された45人の専門家で構成されています。アジア・太平洋地域からは、日本の香坂教授を含め、6名の専門家が中国、インドネシア、マレーシア、パキスタン、トルコから選出されました。

昆明・モントリオール生物多様性枠組は、2010年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)において、2050年ビジョンとして「自然と共生する世界」を掲げて合意された愛知目標の後継目標です。COP15では、2050年ビジョンを実現するための明確化した4つのゴール(A生態系の保全と回復、B持続可能な利用と管理、C遺伝資源への保護と利益の配分、D資金や知見共有等実施手段の確保とアクセス)をもとに、「23の行動指向型目標」とともに「2030年ターゲット」が設定されました。さらに昆明・モントリオール生物多様性枠組では、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標「30by30」(サーティ・バイ・サーティ)等、愛知目標から一歩踏み込んだ数値目標がランドスケープアプローチと共に掲げられました。

ゴールとターゲットの進捗測定のための指標は更なる開発が必要であり、AHTEGは専門的な見地から政策決定者に助言・補佐を行います。

問い合わせ先

東京大学大学院農学生命科学研究科 森林風致計画学研究室
教授 香坂 玲(こうさか りょう)
Tel:03-5841-5218
E-mail:kohsaka.lab<アット>gmail.com
    kohsaka<アット>hotmail.com <アット>を@に変えてください。
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