東京大学×BOKU大学 国際セミナー開催のご報告〜日本の林業の未来に向けた重要な一歩〜
International Seminar with BOKU, Vienna: Considering Japanese Forestry from the perspective of Austrian Forestry〜オーストリアの林業から日本の林業を考える〜
日時:2023年10月20日(金) 09:30~11:40
場所:東京大学農学部セイホクギャラリー
共催:東京大学農学生命科学研究科、国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所
参加者: 32名(17名:東大関係者(教員、学生、関係者)、10名:森林総研、5名(その他)
使用言語: 英語
2023年10月20日(金)に東京大学農学部セイホクギャラリーにて国際セミナー「オーストリアの林業から日本の林業を考える」が開催されました。
ウィーン天然資源生命科学大学(BOKU)教授 ハバート・ハゼナウアー教授による基調講演では「Considering Japanese Forestry from the perspective of Austrian Forestry」としてオーストリアの林業に関する歴史と現在の状況、森林のもつ多面的機能(multifunction)、様々なステークホルダー間で生じる利害の対立と合意形成へのプロセス、林業の機械化がもたらす効果、林業支える道路網の重要性、森林の生態系管理等についての講演がなされました。
国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 佐藤科長からは日本における森林の現状と課題、森林経営管理制度や森林環境税、森林環境贈与税の制度の特徴、人材交流の紹介がされました。
質疑応答では森林管理における合意形成、林業の従事者の意識、外国労働者の受け入れ、自治体の取組、生物多様性への影響等について質問がなされた。ハゼナウアー教授からはオーストリアでは林業に携わることに誇りを持つ人が多いとのこと、機械化については安全面も向上していること、人口減により外国労働者も多いこと、また、政府から補助金は無いがその代わり道路等インフラ整備や様々な研修が行われて後押しがあることについて回答を行い、森林研究における深い議論が交わされました。
本学からは国際交流室長/農学国際専攻 八木教授から東京大学とオーストリア ウィーン天然資源大学(BOKU大学)との長い歴史や現在の状況について紹介されました。
また閉会挨拶として大学院農学生命科学研究科 丹下教授からは、森林管理・林業のためのインフラの必要性、木材とカーボン・ニュートラルの関係性についても言及。本セミナー内容は日本の林業を再活性化するための日本の林業の未来に向けた重要な一歩となると位置付けました。
尚、本年10月には本研究科とBOKUとの間で国際交流協定(MOU)を締結する予定で、大学院での学生交流が計画されています。
基調講演いただいた ウィーン天然資源生命科学大学(BOKU)教授 ハバート・ハゼナウアー教授 の報告(BOKU HPへ)
問い合わせ先
東京大学大学院農学生命科学研究科 森林風致計画学研究室
教授 香坂 玲(こうさか りょう) 担当:祖父江
Tel:03-5841-5218
E-mail:kohsaka.lab<アット>gmail.com
kohsaka<アット>hotmail.com
ysofue<アット>g.ecc.u-tokyo.ac.jp <アット>を@に変えてください。
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