気候政策に科学的根拠を与えるため、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」によって、約5年ごとに研究成果をとりまとめた評価報告書が公表されています。最新の第7次評価報告書(AR7)は2028年公開に向けて作業が開始され、農学生命科学研究科・森林科学専攻の伊藤昭彦教授は、地球システム変動に関する科学的側面を扱う第1作業部会・第4章の責任執筆者に選出されています。

20251215日、フランス・パリ郊外サンドニにおいて、全執筆者が集いAR7の構成や分担を話し合う「第1回執筆者会合(LAM1)」が開催されました。気候変動に関する研究は日進月歩であり、それにも増して社会情勢は急速に動いている中、どのように報告書を取りまとめるかは極めて複雑かつ微妙な課題であり、会期を通じて熱心な検討が続けられました。

今後AR7は、専門家レビューや政府レビューを経て2028年に公開されるまで執筆・編集作業が続くことになります。2028年は、国連気候変動枠組条約の第2回グローバルストックテイク(対策の進捗状況を確認する作業)が実施される年であり、今回作成される報告書は気候政策の決定に大きな影響を及ぼす可能性があります。

関連情報
IPCCによる第7次評価報告書の概要など(英語)
https://www.ipcc.ch/assessment-report/ar7/

環境省によるIPCC7次評価報告書の解説
https://www.env.go.jp/earth/ipcc/7th/index.html

IPCC AR7第1作業部会への日本からの執筆者(左から伊藤教授、立入グループリーダー(海洋研究開発機構)、
渡部教授(東京大学大気海洋研究所)、大島主任研究官(気象研究所))