プロフィール
専攻 |
生物材料科学専攻
Department of Biomaterial Sciences
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研究室 |
製紙科学研究室
Laboratory of Pulp and Paper Science
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職名 |
准教授 / Associate Professor |
一般の方へ向けた研究紹介
CNFで低炭素化
低炭素社会の実現に向けて、バイオマスの利活用が必要となっています。特に、豊富に存在する木質バイオマスの有効利用が求められています。セルロースナノファイバー (CNF)は樹木などの細胞壁の主成分であるセルロースをナノメートル幅にまで微細化した繊維材料です。CNFは堅く、強く、熱で伸びにくいという優れた物性を有しており、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度を示します。そのため、CNFをプラスチックと複合化した場合、プラスチックの強度を効率的に向上させることができます。既存のプラスチック補強材料と比較した場合、CNFは再生産可能な資源であるという優位性を有しています。私はこのCNFをプラスチックの補強繊維として用いる研究を行っています。CNFを用いることで、プラスチックの高機能化だけでなく、高強度化に伴う薄膜化によって石油由来プラスチックの使用量を削減し、二酸化炭素排出量の大幅な削減も期待できます。
教育内容
実験と計算科学によるCNF系材料の物性評価
低炭素社会の実現に向けて、バイオマスの利活用が必要となっています。私は、豊富に存在する木質バイオマスから生産される、セルロースナノファイバー (CNF)を用いた材料開発を行っています。CNFは樹木などの細胞壁の主成分であるセルロースをナノメートル幅にまで微細化した繊維材料です。CNFは堅く、強く、熱で伸びにくいという優れた物性を有します。これらは航空宇宙、自動車、医療や建築土木用途など、産業的に広く利用されている樹脂の補強材料である炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維などと同等の物性値であるため、近年ではCNFを樹脂の補強材料として利用する研究が注目されています。これら既存の補強材料と比較した場合、CNFは再生産可能な資源であるという優位性を有しています。私はこのCNFを樹脂の補強繊維として用いる研究を行っています。また、CNFの構造と物性の関係を調べるため、計算科学を用いた理論的アプローチも用い、ナノレベルのサイズのCNF分子構造がどのように材料物性を支配するのかについても研究しています。
共同研究や産学連携への展望
水系プロセスでのCNF/樹脂均一複合化
低炭素社会の実現に向けて、セルロースナノファイバー(CNF)を用いた材料開発を行っています。特に、CNFを樹脂の補強繊維として用いる研究を行っています。セルロースナノファイバー (CNF)は樹木などの細胞壁の主成分であるセルロースをナノメートル幅にまで微細化した繊維材料です。CNFは堅く、強く、熱で伸びにくいという優れた物性を有します。これらは航空宇宙、自動車、医療や建築土木用途など、産業的に広く利用されている樹脂の補強材料である炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維などと同等の物性値であるため、近年ではCNFを樹脂の補強材料として利用する研究が注目されています。一般的にCNFと樹脂を均一に複合化するのは困難ですが、私は有機溶媒を用いず、水中でCNFが分散した状態を活かして樹脂との均一複合化を行うという手法の開発に成功しました。従来法ではCNFと汎用樹脂を直接混ぜるため複合化が難しいですが、本手法はまず樹脂モノマー(液体)とCNFを水中で均一複合化(エマルションの形成)してからモノマーを樹脂化するものであり、工業的に用いられている懸濁/乳化重合法を応用したものです。本手法により、CNFを用いた、環境調和型の樹脂複合材料開発が期待できます。
研究概要ポスター(PDF)
関連リンク
キーワード
キーワード1 : 木材、セルロース、セルロースナノファイバー、複合材料、計算科学
キーワード2 : 気候変動、低炭素化、バイオマス利用